2013年03月12日

皮膚の黒ずみとステロイド剤の誤解

日参加した北里大学東洋医学研究所の健康フォーラム。

講義の内容は、漢方薬の活用法、皮膚、身体への効果、お灸の効果、

そして、漢方で美しく健やかに年齢を重ねようという壮大なテーマでした。

多くの非常に参考になるエピソードの幾つかをご紹介したいと思います。

講演は、漢方診療部 望月良子医師でした。

まずは、私たちにとても身近な「皮膚の色素沈着」のお話から。
皮膚の黒ずみとステロイド剤の誤解



写真の方は30代男性ということでした。

手の湿疹を、アトピー性皮膚炎と思い込み、

湿疹からバイキンが入るのが恐いと手も洗わず、

ステロイド剤を使いたくないからと2年も受診しなかったそうです。

ところが、診断の結果彼の症状はアトピーではなく「手の湿疹」

それでもステロイド剤は使いたくないということで、

「紫雲膏」と手洗いで改善したそうです。

恐るべき素人判断で湿疹を長引かせた結果、

症状は治まっても、色素沈着が残ってしまっています。

つまり、ステロイド剤を使用しなくても「皮膚の色素沈着は起こる」のです。

皮膚に炎症が起こった時、赤くなった皮膚の下に、

メラニン色素で黒くなった皮膚が隠れているそうです。

症が治まった後に皮膚の黒ずみが残るので、ステロイド剤の副作用と誤解されているそうです。

黒ずみは、皮膚が頑張って戦った証拠ですが、炎症が長引くほど

色素沈着も長く皮膚に留まるので、適切な処置で短期決戦が皮膚にも良いのです。

いずれにしても、勝手な思い込みが症状を悪化させることもある、ということですね。


久々に息子と3人でAsao Gardenで食事しました。彼もアトピーっ子…
皮膚の黒ずみとステロイド剤の誤解







Posted by tamakazura at 12:14│Comments(0)
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